病院指標

令和5年度 済生会三条 病院指標

医療法における病院等の広告規制について(厚生労働省)

医療の質指標

年齢階級別退院患者数

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年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 318 41 60 161 130 122 234 512 679 244
60歳以上の患者さんが66.7%と、全体の6割以上を占めています。
その約半数が、呼吸器疾患と消化器疾患となっています。
また10歳未満の患者さんが全体の12.7%を占めています。
当院では産科と小児科が連携を図っており、低出生体重児の疾患をはじめ、川崎病などの小児疾患や呼吸器疾患などの患者数が多くみられます。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 75 47.23 20.60 14.67 85.45
050130xx9900x0 心不全 53 28.49 17.38 3.77 85.34
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 52 25.98 13.52 5.77 82.50
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 36 29.11 18.65 8.33 77.83
060020xx04xxxx 胃の悪性腫瘍 33 8.03 7.61 0 77.85
内科は高齢者の患者さんが多いため、全国平均と比較して平均在院日数が長くなっています。
治療を終えられた患者さんが住み慣れた在宅や施設に戻られるよう、急性期治療を終えた後に地域包括ケア病棟に移って頂きリハビリを行ったり、相談員や退院調整看護師が地域のケアマネージャーと連絡し調整を行います。
退院の際には、薬剤科やリハビリテーション科、栄養科などの多職種チームが安心・安全な生活が送れるように患者さんやそのご家族へ必要な指導や、情報提供を行います。

小児科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 40 4.35 5.86 2.50 2.68
040100xxxxx00x 喘息 34 5.26 6.37 2.94 3.21
180030xxxxxx0x その他の感染症(真菌を除く。) 22 4.95 8.61 0 2.23
060380xxxxx0xx ウイルス性腸炎 19 3.21 5.64 0 3.84
0400801199x00x 肺炎等(1歳以上15歳未満) 18 4.50 5.62 0 3.06
小児科専門医が小児疾患全般にわたり幅広く診療を行っています。
県央地区の医院の先生からの紹介患児も随時受け入れ、入院加療を行っています。
令和5年度の年間入院数は341名で、そのうちの大部分は気管支炎、肺炎、気管支喘息です。その他は胃腸炎、熱性けいれん、川崎病、尿路感染症、新生児や未熟児疾患などです。

外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) 62 3.08 4.55 0 69.34
060035xx99x6xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 25 3.04 4.42 0 72.84
040040xx99081x 肺の悪性腫瘍 11 4.45 13.05 0 81.00
040040xx99080x 肺の悪性腫瘍 - - 8.65 - -
060035xx99x4xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 - - 4.42 - -
鼠径ヘルニアの手術入院は、全国平均在院日数より短く、1泊2日もしくは2泊3日の短期入院を行っており、患者さんが早く安心して元の生活に戻れるよう努めています。
当院の抗がん剤治療患者は高齢者が多いため、外来だけでなく入院治療も行い安心して治療ができるような体制をとっています。医師と看護師、薬剤師など多職種が連携して患者さんのサポートをしています。また緩和ケア認定看護師やがん患者認定看護師がおり、治療内容の検討や精神的サポートも行います。
2024年4月から外科は済生会新潟県央基幹病院へ一部機能を移行し、月曜日の午後に乳腺外来を行っています。
※患者数が10件未満については「-」で表示しています。

整形外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
071030xx99xx1x その他の筋骨格系・結合組織の疾患 21 35.90 18.93 9.52 84.67
160980xx99x0xx 骨盤損傷 - - 19.27 - -
080250xx99x0xx 褥瘡潰瘍 - - 24.26 - -
160800xx99xxx0 股関節・大腿近位の骨折 - - 14.07 - -
050170xx99000x 閉塞性動脈疾患 - - 10.67 - -
整形外科では高齢者の骨折治療を多く扱っております。
患者さんが安心して在宅復帰できるよう、リハビリスタッフや相談員などの多職種が連携して、介護サービスや在宅環境の調整をいたします。
また他院で手術を終えた患者さんがすぐに在宅に戻れない場合、当院に転院して在宅復帰できるように支援いたします。必要に応じて、内科や歯科などの整形以外の疾患も併せて治療を行って安心して退院できるようサポートします。
※患者数が10件未満については「-」で表示しています。

泌尿器科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 70 5.70 6.85 0 73.16
110200xx02xxxx 前立腺肥大症等 22 5.77 7.75 0 75.23
11012xxx02xx0x 上部尿路疾患 17 3.06 5.22 0 64.12
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 15 2.93 2.44 0 74.53
110080xx02xx0x 前立腺の悪性腫瘍 11 3.18 5.95 0 79.82
小児から高齢者までの幅広い泌尿器科疾患に対して診療を行っております。
特に内視鏡治療には力を入れており、前立腺肥大症に対する経尿道的レーザー前立腺核出術(HoLEP)、尿路結石に対する経尿道的尿路結石除去術を豊富に施行しております。体外衝撃波結石破砕装置(ESWL)との併用で、上部~下部尿路まで、すべての尿路結石治療が可能です。前立腺癌を診断するため前立腺針生検の検査入院を数多く行っております。

産科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 27 10.44 9.34 0 34.56
120170x199xxxx 早産、切迫早産(妊娠週数34週未満) 20 25.75 20.10 15.00 33.05
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(2500g以上) 16 2.81 6.07 0 0
120180xx99xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 14 3.50 6.65 21.43 33.71
120170x099xxxx 早産、切迫早産(妊娠週数34週以上) 13 3.77 7.12 0 31.92
県央医療圏では唯一産科のある総合病院として内科、小児科と連携を図っています。
周産期に迅速な対応を行い、必要に応じて専門的治療の出来る急性期病院へ搬送します。また安心してお産できるよう、助産師による助産外来が受けられます。
産後は小児科と連携して母子ともに健やかに成長できるようサポートします。
2024年4月から手術と産科機能は済生会新潟県央基幹病院に移行しました。

婦人科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 40 5.50 5.93 0 42.88
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 22 6.05 6.00 0 49.00
120100xx02xxxx 子宮内膜症 17 6.41 6.47 0 43.18
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 11 2.00 2.96 0 33.27
12002xxx01x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 - - 10.10 - -
婦人科では腹腔鏡手術に力を入れております。
子宮筋腫や子宮内膜症に対する手術療法は、従来の開腹手術、お腹を切らない膣式手術のほか、内視鏡手術(腹腔鏡・子宮鏡)を積極的に行っております。卵巣の良性腫瘍(卵巣のう腫など)では腹腔鏡下手術を第一選択としており、単孔式も行っています。子宮筋腫などは大きさ、数、位置により手術方法を個別に判断しています。
患者さんの侵襲を少なくし、入院期間の短縮につながっています。
当院では、2024年4月から全身麻酔を必要とする手術、腹腔鏡下手術は体制が整っていないため行っていません。
上記の手術が適応の患者さんは近隣の手術体制が整っている病院へ紹介しています。
※患者数が10件未満については「-」で表示しています。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数

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初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 29 - - - - 19 1 8
大腸癌 - - - - - 58 1 8
乳癌 - - - - - 13 1 8
肺癌 - - - - - 17 1 8
肝癌 - - - - - - 1 8

※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

胃がんに対する手術は初期のものは内視鏡化粘膜切除術を行い、体に負担がかからないように心がけております。再発が多い疾患は大腸がん、胃がん、肺がん、乳がんの順となっております。再発した場合には化学療法が治療の主体となりますが、当院では積極的に最新の化学療法を取り入れ、薬剤師とともにチームとして治療、副作用対策を行っております。
※患者数が10件未満については「-」で表示しています。

成人市中肺炎の重症度別患者数等

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患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - - -
中等症 63 15.78 72.76
重症 27 31.11 80.89
超重症 - - -
不明 - - -
当院において重症度別患者数が最も多いのは中等症の患者さんとなっております。平均年齢は、中等症以上では70歳以上と比較的若い患者さんでも症状が重くなる傾向があります。成人市中肺炎は高齢になるほど重症になることが分かります。平均在院日数を見ても、重症ほど長くなっております。
【定義】
・市中肺炎:病院外で日常生活をしていた人に発症した肺炎。
・重症度:肺炎の重症度分類(A-DROPシステム)により、年齢性別や血液中の酸素濃度、脱水症状の有無、意識障害の有無等で軽症0点、中等症1~2点、重症3点、超重症4~5点または不明に分類しております。数字が大きいほど重症になっていきます。
※患者数が10件未満については「-」で表示しています。

脳梗塞の患者数等

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発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 - - - -
その他 - - - -
当院には脳神経を専門とする医師がおりませんが、脳梗塞の中でも急性期を過ぎた患者さんの診察は可能で、適切な治療とリハビリを行っております。
※患者数が10件未満については「-」で表示しています。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍胃粘膜) 33 1.00 6.03 0 77.85
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 24 1.29 22.46 4.17 78.71
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみ) 18 2.56 11.00 0 71.56
K654 内視鏡的消化管止血術 17 6.35 30.47 11.76 77.00
K681 胆嚢外瘻造設術 15 0.93 24.87 0 78.33
平均年齢70歳~80歳と比較的若い患者さんから高齢の患者さんと幅広く、地域の開業医からの紹介を受け入れています。
1番目に多い手術は、早期胃癌に対する内視鏡的早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術(ESD)です。
2番目に多い手術は、総胆管結石等に対する内視鏡的胆道ステント留置術です。
3番目に多い手術は、閉塞性黄疸等に対する内視鏡的乳頭切開術です。
4番目に多い手術は、上部消化管出血に対する内視鏡的消化管止血術です。
5番目に多い手術は、胆嚢炎に対する胆嚢外瘻造設術です。

外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 鼠径ヘルニア手術 62 1.00 1.08 0 69.34
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 - - - - -
K6112 抗悪性腫瘍剤動脈内持続注入用植込型カテーテル設置(四肢) - - - - -
K0062 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径3cm以上6cm未満) - - - - -
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの - - - - -
最も多い手術は、鼠径ヘルニア手術です。
当院では、2024年4月から全身麻酔を必要とする手術、腹腔鏡下手術は体制が整っていないため行っていません。
上記の手術が適応の患者さんは近隣の手術体制が整っている病院へ紹介しています。
※患者数が10件未満については「-」で表示しています。

泌尿器科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 72 1.14 3.56 0 73.36
K841-21 経尿道的レーザー前立腺切除・蒸散術(ホルミウムレーザー等使用) 19 1.00 3.79 0 74.21
K830 精巣摘出術 18 4.17 4.61 0 79.06
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 17 0.94 1.12 0 64.12
K7981 膀胱結石摘出術(経尿道的手術) 13 2.00 3.15 0 79.15
1番目に多い手術は、尿道から内視鏡を挿入して電気メスにて膀胱腫瘍を切除する手術です。
2番目に多い手術は、尿道から内視鏡を挿入してレーザーによって前立腺を切除する手術です。
3番目に多い手術は、前立腺がんに対する精巣摘出術です。
4番目に多い手術は、尿道から内視鏡を挿入してレーザーによって尿管結石を除去する手術です。
5番目に多い手術は、尿道から内視鏡を挿入して膀胱結石を除去する手術です。
当院では、2024年4月から全身麻酔を必要とする手術、腹腔鏡下手術は体制が整っていないため行っていません。
上記の手術が適応の患者さんは近隣の手術体制が整っている病院へ紹介しています。

産科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 25 3.60 8.08 0 34.64
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 11 8.09 7.73 9.09 35.82
K9091ロ 流産手術(妊娠11週までの場合)(その他のもの) - - - - -
K8721 子宮筋腫摘出(核出)術(腹式) - - - - -
K893 吸引娩出術 - - - - -
1番目に多い手術は、予定に行われた帝王切開手術です。
2番目に多い手術は、緊急に行われた帝王切開手術です。
当院では、2024年4月から全身麻酔を必要とする手術、腹腔鏡下手術は体制が整っていないため行っていません。
手術と産科機能は済生会新潟県央基幹病院に移行しました。
※患者数が10件未満については「-」で表示しています。

婦人科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 30 1.00 4.60 0 49.70
K888-22 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 28 0.93 4.14 0 48.39
K872-2 腹腔鏡下子宮筋腫摘出(核出)術 15 1.00 4.13 0 37.93
K863 腹腔鏡下子宮内膜症病巣除去術 13 1.00 4.23 0 37.92
K867 子宮頸部(腟部)切除術 11 0 1.00 0 33.27
1番目に多い手術は、子宮筋腫に対する腹腔鏡下膣式子宮全摘術です。
2番目に多い手術は、卵巣嚢腫に対する腹腔鏡下腫瘍摘出術です。
3番目に多い手術は、子宮筋腫に対する腹腔鏡下子宮筋腫摘出(核出)術です。
4番目に多い手術は、子宮内膜症に対する腹腔鏡下子宮内膜症病巣除去術です。
5番目に多い手術は、子宮頸部・体部の悪性腫瘍に対する子宮頸部(膣部)切除術です。
当院では、2024年4月から全身麻酔を必要とする手術、腹腔鏡下手術は体制が整っていないため行っていません。
上記の手術が適応の患者さんは近隣の手術体制が整っている病院へ紹介しています。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

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DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 10 0.40
異なる 11 0.44
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 - -
異なる - -
播種性血管内凝固症候群(DIC)とは癌や感染症などの基礎疾患の治療の経過に伴い、誰しもが起こりうる臓器障害を引き起こす全身性の重篤な状態です。
敗血症とは感染に伴う全身性の炎症反応です。
いずれも迅速な対応を行い、医療安全に努めてまいります。
※患者数が10件未満については「-」で表示しています。

リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率

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肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが「中」以上の手術を施行した退院患者数(分母) 分母のうち、肺血栓塞栓症の予防対策が実施された患者数(分子) リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
270 260 96.30
周術期の肺血栓塞栓症の予防行為の実施は、発生率を下げることにつながります。
予防方法には、弾性ストッキングの着用や間歇的空気圧迫装置の使用、抗凝固療法があります。

血液培養2セット実施率

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血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に2件以上ある日数(分子) 血液培養2セット実施率
441 284 64.40
広域抗菌薬を使用する際、投与開始時に血液培養検査を行うことは、望ましいとされています。また、血液培養は1セットのみの場合の偽陽性による過剰治療を防ぐため、2セット以上行うことが推奨されています。
死亡率の高い菌血症という重篤な感染症を診断する上で血液培養は不可欠な検査であり、2セット以上での実施によって病原微生物の検出感度や検査精度の向上が期待でき、感染症による死亡率の低下につながるとされています。

広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率

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広域スペクトルの抗菌薬が処方された退院患者数(分母) 分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日までの間に細菌培養同定検査が実施された患者数(分子) 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
260 159 61.15
近年、多剤耐性アシネトバクター属菌や、幅広い菌種に効果を有するカルバペネム系抗菌薬に耐性のある腸内細菌科細菌など、新たな抗菌薬耐性菌が出現し、難治症例が増加していることが世界的な問題となっています。不適切な抗菌薬の使用は、耐性菌の発生や蔓延の原因になることから、抗菌薬適正使用を推進する取り組みが求められます。抗菌薬適正使用の鍵を握るのは正確な微生物学的診断であり、抗菌薬投与前の適切な検体採取と培養検査が必要です。

更新履歴

令和6年9月27日