診断的ERCP

更新日:2021年04月01日

診断的ERCP

はじめに

(腹部超音波検査・造影CT検査・MRI検査)にて膵臓にのう胞性病変を認める場合ですが、膵のう胞性病変にはまれに膵管内乳頭腺腫=IPMNや膵管内乳頭腺がん:IPMCや粘液性のう胞腫瘍:MCNなどのまれな腫瘤性病変がかくれている可能性があります。これらの膵のう胞性病変を精査するために膵管造影検査・膵液の細胞検査や膵管内を超音波装置にて評価し形態および細胞レベルでの評価を行う事が目的です。

治療方法の概略・麻酔方法

側視鏡(胃カメラ)を用いて膵管の造影検査を行います。のう胞と主膵管との交通性を確認した上でガイドワイヤーを通し必要に応じて膵管内を超音波装置でも検査します。のう胞内の腫瘤性病変の有無、のう胞内隔壁の有無、周囲正常膵との境界部分の精査などを行います。また主膵管との交通性などを評価します。その上で最終的に膵液を採取し細胞の検査に提出します。主膵管内に狭窄部があればブラシ細胞診を追加する場合もあります。術後膵炎のriskが高いと判断した場合は膵管にドレナージチューブステントを留置する場合もあります。
検査は点滴から鎮静剤・鎮痛剤を投与して沈静下に行います。

診断的ERCP治療方法の概略・麻酔方法1
診断的ERCP治療方法の概略・麻酔方法2

当院では診断的ERCPに関して独自のクリニカルパスを作成し使用しています。

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