特色
喘息や肺炎、肺気腫、陳旧性肺結核など、よくある病気を基本的に診ています。
低酸素血症に対して在宅酸素療法導入や症例は少ないですが、陳旧性肺結核の高炭酸ガス血症に対して非侵襲的人工呼吸器導入なども行っています。
睡眠時無呼吸症候群については、診断・治療を積極的に行っています。
肺癌治療、結核治療は専門病院への紹介となります。
病診連携を進めていきます。
開業医の先生方から紹介いただき、CT、呼吸機能、PSGなどの精査を行い、開業医の先生方にお戻しして、通常の治療は開業医の先生方にお願いしています。
息切れの原因について
息切れの原因は肺の病気、心臓や肺血管の病気、神経筋肉の病気、こころの病気などがあります。
肺の病気としては、一番多いのは喘息、つぎにCOPD(肺気腫、慢性気管支炎)、気管支拡張症があります。
喘息は季節の変わり目、気圧の変化、花粉症、感染を契機に気道が縮まって、息切れや咳が出る病気です。現在ではステロイド吸入が大事な治療になります。上手な吸入が大切なので、吸入指導をしっかり受けましょう。「ホー吸入」と言って、喉を開けるように吸入すると肺に薬が入りやすくなります。
COPDは喫煙が原因で、年齢ともに進行します。禁煙が一番の治療です。徐々に進行する息切れには抗コリン薬吸入とベータ刺激剤吸入で治療します。息切れが急に悪化する急性増悪(ぞうあく)で肺の働きがその都度落ちると言われ、その予防が大切です。感染予防では肺炎球菌ワクチン、インフルエンザワクチン、新型コロナワクチンなどの予防接種や風邪を引かないように体調管理が大切です。
弁膜症、心臓の拡張障害(高齢の高血圧で進行)、虚血性心疾患(心筋梗塞)による心不全や肺血管の病気によるものも様々あります。普段の高血圧の治療、定期的な治療が大切です。稀ながら肺の血管が詰まって息切れが出ることがあります。
コロナの流行のため在宅で過ごすことが多くなっています。
日常生活における体力維持、身体活動の向上にも努めましょう。
体力が低下しないように、自宅でスクワット、足踏み、かかと上げなどちょこっと筋トレや、1時間座っていたら5分くらい歩くなど努めて身体を動かすようにしましょう。
また、口の衰えで、食事をむせるようになると誤嚥性肺炎の危険が増すことをオーラルフレイルと言います。本を音読したり、電話で話したり、歌を歌ったり、口の運動では『パタカラ』『パンダの宝物』と唱えるなど、訓練してはどうでしょうか。